薄化妆海报剧照

薄化妆

  • 川谷拓三,緒形拳,浅利香津代
  • 五社英雄

  • 剧情片

    日本

    日语

  • 1985

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一見すると地味で、決して美人ではない。が、なぜかそこはかとないエロスが漂う。男にとっては最も厄介なタイプの女だ。簡単に手を出せてしまうが、そこから先は地獄への一本道しかない。そんな女を演じさせて右に出る者がなかったのが、80年代の藤真利子だろう。松坂慶子が演じるのが日向に咲く花なら、藤真利子は日蔭花。片や男には手の届かない存在で、近づいてきた者が勝手に自滅する。片や、男にすぐになびく。そして、ダメな男に捕まって悲惨な状況に陥る。しかも困ったことに、以前取り上げた渡辺やよいは誰に迷惑かけることなくひっそり散った日蔭花だったが、藤真利子の役には猛毒が孕む。近づいてきた男を道連れに、地獄の底に飛び込んでいくのだ。デビューわずか一年後のテレビ版『飢餓海峡』、そして『わるいやつら』、『吉原炎上』。男たちは気安く藤真利子に手を出し、ことごとく悲惨な目に遭う。今回取り上げる『薄化粧』は、そんな藤真利子の《地獄の魔性》が炸裂した一本。主人公の炭坑夫・坂根(緒形拳)は落盤事故の補償の交渉役として会社と掛け合った際、大金を掴まされる。そのために身を持ち崩し、挙句には妻子を惨殺してしまう。そして、逃亡の果ての山奥の工事現場で小料理屋を営んでいたのが、藤真利子扮する「ちえ」だった。心に傷を負った流れ者同士、坂根とちえは惹かれ合い、情事にふける。警察の捜査が迫り、二人は一度離れる。しばらくして、材木商の妾として裕福に暮らすようになったちえの元に、坂根が現れた。高飛びを前に、今生の別れを言うためだ。「連れていってくれたら、幸せにならんでもええ」と、すがりつく、ちえ。そんなちえを置いて坂根は一人で立ち去る。だが、ちえは追ってきた。そのために坂根は捕まる。ちえが警察に尾行されていたのだ。すぐに抱けるし、一途に惚れてくれる。そして、どこか可愛らしい。藤真利子系《地味エロ》女子は、男からするとこの上なく都合のいい存在だ。が、目先の欲にかられた身勝手さ故に、つい見落としてしまうのだ。その一途さは、「男のためなら後先を考えない狂気」と表裏一体なことを。都合よく近づけても、都合よく放してはくれない。どこまでも、どこまでも、追いかけてくる。覚悟なく安易に近づいた男は、気づいたら抜け出せない無間の迷路にハマり込んでいる。そこから脱する方法は、男女どちらか、もしくは双方の破滅しかない。そんなことばかり考えているものだから、簡単に付いたり離れたりするのが当たり前な大多数の同年代と、筆者は全く話が合わないわけだが。